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囲碁の棋譜って勝手に使っちゃダメなの?(白石勇一六段はなぜ注意されたか)
囲碁担当B「白石勇一六段のブログが方針転換しました。
棋聖戦第1局
はこのように詳しく解説してあったのに、
棋聖戦第2局
はちょっと感想があるだけでほとんど解説していません。
何か知っていますか?
情報屋A「棋院のある理事から注意されたみたい。
白石六段はツイッターでかなり文句言ってたけど、現在はほとんど消されている。
現在残っているのはこれと
こういった権利関係の絡まないブログにも、一部で問題視する声がある。タダで教えてけしからん、という論調だが、別に能力を安売りしている訳ではない。ファンや業界、自分にとってプラスになると思ってやっているのである。
— 白石勇一 (@Shiraishi_igo) 2017年1月21日
とこれ
自分としては正しいつもりで行動しましたが、冷静に鑑みると、まず騒ぎを起こすようなやり方は間違っていました。自分の立場を表明する事に拘り過ぎました。一度流れてしまったものは取り消せませんが、騒ぎの鎮静化に努めたいと思います。多くの皆様に大変ご迷惑をおかけしました。
— 白石勇一 (@Shiraishi_igo) 2017年1月21日
が残っているぐらいだね。
囲碁界にはいろいろな裏ルールがあって、今回はそれに触れたみたいだ」
囲碁担当B「裏ルール?どんな決まりですか??」
情報屋A「新聞に掲載するまで、対局の内容は詳しく紹介するのはけしからんという風潮がある。
囲碁担当B「そんな裏ルール、初めて知りましたよ。
本当にあるんですか?」
情報屋A「新聞に掲載しない棋譜はどんなに詳しく解説してもいいんだけど、新聞の観戦記になる棋譜を詳しく解説するとネタバレになってしまうという考え方だね。
週間碁と碁ワールドは主催者の日本棋院発行だから棋譜を使っても大丈夫なことになっている。
今回は白石六段の個人のブログだからダメだね」
囲碁担当B「観戦記のネタバレで怒る読者なんているんですか?」
情報屋A「NHK杯や竜聖戦などのテレビ棋戦は結果も棋譜も放映日まで口外してはいけない。
これは絶対のルールだ。
囲碁担当B「それはわかります。
テレビ棋戦はネタバレ厳禁なのは理解できますが、観戦記目当てに新聞を買う人なんていないじゃないですか?」
情報屋A「大昔は囲碁の観戦記を目当てに新聞を買う人もいたみたい。
だから今の新聞には観戦記が載っている。
詳しくは別の機会に話そう。
話を戻すと、新聞棋戦は
『結果は公表するよ。棋譜も場合によっては公開するよ。でも詳しく説明するとネタバレだから気をつけてね』
って感じのあいまいなルールなんだ。
一般の人には知られていない上に明文化されていないから、厄介なルールだね」
囲碁担当B「今までは大丈夫だったのに、今回いきなり注意されたのはなぜですか?」
情報屋A「新聞社にも考え方の違いがあって、『紹介してくれるなら棋譜を使っても見逃してあげるよ』っていう考え方と、『うちの棋譜をネタバレするなんてトンデモナイ』って考え方もある。
十段戦を主催している産経新聞はとても寛大で観戦記に使う棋譜も幽玄の間で生中継させている。
今回も十段戦なら見逃してもらえただろう。
棋聖戦を主催している読売新聞から直接クレームを付けられたかどうかはわからないけど、何らかの働きかけがあったんだろう。
第2局の白石六段ブログでは感想だけで棋譜は載っていない。
しかもかなり怒られたっぽいから、日本の棋譜はほとんど使わないようにしたみたいだ
囲碁AIの棋譜ばっかり解説している。」
囲碁担当B「日本の棋戦を盛り上げようとしていた白石六段の行動が叱られるなんておかしいと思います」
情報屋A「囲碁界に限らず、世の中は理不尽なことが多いんだとあきらめるしかないな」
注:囲碁インフォメーションでは『事実の報道』と『引用』のスタンス、及び『著作権違反は親告罪』の概念を採用しています。著作権者様からご連絡いただいた場合は柔軟に対応致します。
この記事を書いた人
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このサイトの囲碁担当。
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