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【応氏杯】応昌期-囲碁普及に大きく貢献した偉大な実業家

明日(4月20日)から
中国の上海市で第8回応氏杯が開催されます。

応氏杯は応昌期さんが創設した
『応昌期囲棋教育基金会(応昌期基金)』が主催していて、

正式名称は『応昌期杯世界プロ囲碁選手権戦』。

オリンピックイヤーにだけ開催される
こち亀の日暮熟睡男のような存在です。

とは言え、応昌期さんは起きていた人で

実業家として銀行、証券、羊毛、紡織などの業種で活躍した凄い人物です。

また、台湾の囲碁組織を設立したり
コンピュータ囲碁の大会を開催したり
囲碁普及に大きく貢献した人でもあります。

さらに、計点制ルール(応昌期ルール)という
独自のルールも考案していて、応氏杯ではそのルールが採用されています。

応昌期ルールとは?

中国ルールに合理的な改良を加えたもので、
無勝負の対策など、様々な問題を実戦的に解決できるように
工夫されています。

主な特徴は

・勝敗は地と生存石の数で決める
・通常のコウ以外に3コウや長生などの同形反復も禁止
・ダメヅマリに打つ自殺手が着手可能
・コミは日本ルールで言う7目半でニギリで当てた側が黒白を選べる
・持ち時間をコミ2目で買える

という感じです。

また、このルールで無勝負になったら
両対局者に5万ドルの賞金を出すことになっています。

ちなみに、コンピュータ囲碁のときにも
2000年までに名人に勝てば1億4000万円という賞金を設定していたので
賞金でモチベーションを上げるのが応昌期さんの得意技なのでしょう。

(しかし、そんなところが実業家っぽくて
好感度高いなと思うのは私だけじゃないハズ!笑)

選ばれし者たち

参加棋士の決定は
予選ではなく、主催者の招待で選抜されます。

今年の第8回大会の出場棋士は

・日本
河野臨、山下敬吾、張栩、結城聡、蘇耀国、羽根直樹

・中国
柯潔、范廷鈺、古力、連笑、半昱廷、陳耀燁、柁嘉熹、黄雲嵩、邱峻、時越、唐韋星

・韓国
朴廷桓、李世ドル、元晟ジン、朴永訓、金志錫、姜東潤、羅玄

・中華台北
王元均、林立祥

・アメリカ
劉志遠、呂浩鈞

・ヨーロッパ
Fan Hui、Mateusz Surma

の30名です。

応氏杯は4年に1回なので、
第8回とは言え30年近くの歴史がありますが
いままでに日本の優勝はありません。

今年も中国韓国の棋士は
名前を見るだけで強そうですが

アフターAlphaGoの世界ということで
心機一転、チャンスを狙っていけるかもしれません。

期待して見守りましょう!



参考:日本棋院(http://www.nihonkiin.or.jp/match_news/match_info/8420.html)

PS:

今回の出場棋士を見て「おっ?」と思ったのは

結果的にAlphaGoのプロモーションに利用されてしまった
ファンフイさんの参加と

昨年までは中華台北からの出場だった張栩九段が
今年は日本からの出場になっていること。

どちらも応さんと関連があるので、
どんな選抜をしたのだろうと無意味な想像をしてしまいます(笑)

この記事を書いた人

囲碁インフォメーション事務局
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この「囲碁インフォメーション」の運営者。
せっかくなので、囲碁界の一大メディアに育ててやろうと画策中。
イメージ的には「ナタリー」みたいなメディアにしたいようです。
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