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企業が棋戦のスポンサーになるメリットとは?
スポーツやTVなどエンタメ産業というのは、
現状、消費者からの売上よりも
スポンサーからの協賛金を大きな収益として
成り立っています。
棋戦やイベントに限れば
「囲碁」も似たようなものです。
三大棋戦のスポンサーは
名人戦「朝日新聞」、本因坊戦「毎日新聞」、棋聖戦「読売新聞」。
他の棋戦でも新聞各社、通信系企業に加えて
森ビル、フマキラー、広島アルミニウム工業、JA共済連、共栄火災、クイーポ、阿含宗、センコー、温知会(会津中央病院)、濱田総業、ゆうちょ銀行、星野リゾート、イベロジャパン
などなど、聞いたことのある企業から聞いたことのない企業まで
様々なところが棋戦のスポンサーになってくれています。
今回の記事は、こういった企業や団体は
なぜ、お金を出すのか?
がテーマです。
企業がお金を出す以上、何らかのメリットがあります。
新聞社などメディア企業の場合は
自社のコンテンツとして使えるという意味もありますが
多くの企業にとって、基本的に広告やアピールが主な目的です。
(もちろん、社長の自己満足や税金対策などもあります)
広告やアピール目的のメリット例
●露出を増やして、多くの人に認知してもらう。
費用対効果は分かりにくいけれど、
TVCMなどと似たような目的。
●協賛先の現場で何かしらの販促活動を行う。
イベント事なら、その場所の一角に販売コーナーを作ったり
試供品を配ったり、チラシを配ったり。
●イメージアップ。
これはとても抽象的だけれども
・消費者へのイメージアップ
・投資家や株主へのイメージアップ
・世間へのイメージアップ(従業員が自慢できる)
・求職者へのイメージアップ(本人以外にも親などへの影響もある)
こんな感じです。
そしてもう一つ、
認知度アップと販促活動については
来るにしても観るにしても集まる人が
ジャンル分けされている事もメリットです。
例えば、囲碁の大会なら「囲碁っぽい人」しか集まらないので
インドア系やオタク系の企業なら
効果が高いかもしれないですし
「ナイキ」とかがスポンサーになっても
効果は薄いだろうとなるのです。
こういった事がスポンサー企業の主なメリットになるのです…が、
だからこそ問題なのが、
「囲碁」がスポーツやお笑いなどと比べて
圧倒的に人気がないコトです…。
利益を追求するべき企業としては
ただでさえ費用対効果が見えにくいスポンサー資金を
人の少ないところに配分するのは難しいワケです。
卵が先か鶏が先かになってしまいますが、
お金が集まれば競技人口も増えて、人気も高まるんですけどね(笑)
棋戦を作る最新の方法
じゃあ囲碁オワタなのかというと、
そんなこともありません。
日本棋院がこういった状況に風穴を開けるために
クラウドファンディングで棋戦をやろうとしています。
クラウドファンディングというのは、
簡単にいうと、
「こういうことがやりたいですよ」という企画者の提案に対して
個人が少額から資金提供できるカタチにして、
多数の人からお金を集めて企画を実現させる仕組みです。
とはいえ、人間の基本的な行動原理は
「痛みを避けるor快を得る」です。
要するに、何かしらメリットがある行動しかしません。
この場合のメリットというのは、
お金やモノのような具体性の高いメリットだけではありません。
嬉しい、楽しい、承認、優越感、安心感、満足感、人との繋がり
などのような感情的な抽象性の高いメリットも含まれています。
資金提供者のことをシッカリと理解して
如何に魅力的で刺さるメリットを演出できるかが
資金を集められるかどうかのポイントになります。
現在、日本棋院ドリームファンディングのサイトでは
『13路盤プロアマトーナメント戦』が企画されています。
この記事を書いている時点では、
33件の支援者によって42.1万円が集まっているようです。
このような試みが、どんな波になっていくのか
ぜひチェックしてみてください。
この記事を書いた人
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この「囲碁インフォメーション」の運営者。
せっかくなので、囲碁界の一大メディアに育ててやろうと画策中。
イメージ的には「ナタリー」みたいなメディアにしたいようです。
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