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第3回日中竜星戦:一力遼七段-半昱廷九段、DeepZenGo-藤沢里菜三段
4月29日に第3回日中竜星戦が行われました。
●第3回日中竜星戦の公式サイト→http://www.igoshogi.net/igo/special/japanchina_ryusei2017.html
メインイベントは、日本の第25期竜星の一力遼七段と中国の第7期竜星の半昱廷九段の対局。
さらにエキシビションマッチとしてDeepZenGoと藤沢里菜三段の対局がありました。
第3回日中竜星戦エキシビションマッチ
■黒:DeepZenGo ■白:藤沢里菜
■結果:黒中押し勝ち
最近の黒の布石は、星と横向きの小目の組み合わせが多い印象です。
黒7のハサミに白は右辺をワリウチ。
さらに白12の三間バサミで急戦を避けた長期戦の構え。
黒は17からの利きを見て、左上では黒13の打ち込みです。
白40まで左辺の白一団はほぼ攻められない形。
黒は43のキリから45のツケで整形します。
しかし守りだけでなく、白42の左のキリを打たず49・51と白の眼形を奪い気味に打ちました。
DeepZenGo開発チーム代表の加藤氏によると、Zenは自分が安定しつつ相手の根拠を奪う手を人間以上に高く評価しているとのことです。
その後も黒は手厚い進行。
白82の様子見に手を抜き、黒83のキリが厳しい手でした。
続いて中央で最後の戦いに突入。
白は黒の弱点を突きながら生きることに成功しましたが、右下から下辺の黒地が大きくまとまりました。
AIは大局感が優れていると言われていますが、本局もZenの形勢判断(大局感)が光る1局になりました。
一力遼vs半昱廷
■黒:半昱廷 ■白:一力遼
■結果:黒中押し勝ち
白4までエキシビションマッチと同じ進行。本局では黒5の大ゲイマシマリを選びました。
白は6のカカリから12まで手厚く構えました。
続いて左下で戦いが始まります。
黒21のスベリに白22から分断していきました。
黒41まで白は封鎖気味。
白が素直に生きると下辺の黒の幅が良い感じになります。
白は46・48からサバキにいきます。
黒55に白は5子を捨てず56から動き出しました。
しかし黒65まで白は取られてしまいました。
白は紛れを起こすために右下隅を単に生きずにコウに仕掛けていきます。
右下隅のコウは白が勝ちましたが、中央の黒模様が大きくなりました。
途中、黒151はとても大きなヨセ。
白は無理を承知で154から中央の削減を目指します。
しかし黒157から分断され、169まで下辺との連絡はできません。
一力遼七段としては序盤のミスで勝負がついてしまった残念な一局となりました。
参考:http://www.igoshogi.net/igo/special/japanchina_ryusei2017.html
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