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人工知能VS人間(囲碁と将棋の差)

囲碁担当B
「囲碁と将棋の差は歴然ですね。
なぜこれほど差がついてしまったのでしょうか」

アンチコンピュータ囲碁協会会長(以下は会長と表記)
「それにはいろいろな要因がある。
一つずつ振り返ってみよう」

1、ほぼ互角の時に何とか勝てた

会長「将棋の件で言うと、橋本五段と渡辺竜王が勝ったのがポイントになった。

負けてもおかしくない内容の時にギリギリ踏ん張って勝った。

このことにより、日本将棋連盟が得たものは大きい。

1、人工知能が人間に追いつきつつあることがわかった。

2、勝ったので『もしトップと戦いたいなら日本将棋連盟が指定した棋士を破ってからにしてくれ』と言える主導権を握った

だから日本将棋連盟は女流棋士や引退棋士、5VS5の団体戦にしたりしてイベントをたくさん打てたんだ。

人工知能が人間を越えたのはいつかという疑問は残るけど、興業を成功させたんだね。

今でも十分おいしいのに、ラスボスの羽生善治四冠戦を残している。

メチャクチャおいしいな。

囲碁担当B「なるほど。
やはり勝負事では勝つのは重要ですね」

会長「それに比べ囲碁はファン・フイ二段と李セドル九段が負けてしまった。

これは仕方がない面もある。

相手が1枚上だったんだね

2、グーグルの芳醇な資金力、先を見通す戦略性

グーグルは資金力をフルに発揮し、怪物ともいえるAlphaGoを作った。

そして李セドル九段に破格ともいえる条件を提示できたんだ。

5番勝負で勝利したら100万ドル(約1億円)

対局料に15万ドル(1500万円)

1勝したら2万ドル(200万円)

受けた当時は人間>>>>>>>>>>人工知能だという認識だったから、落ちている金を拾うようなものだった。

AlphaGoが負けた場合は再戦できるのに、李九段が負けた場合にはその条件がない契約にもその考えがにじみ出ている。

もし負ける可能性が高ければもっと条件を釣り上げただろう。

金額を上げるとか、「若手棋士に勝ったらセドルが打つぜ」、「PCを1202台もつなげちゃダメだろ。1台にしてくれ」とかいろいろ条件は出せる。

でも「負けるかも」という危機意識が全くなかったのだから仕方がない。

結果、せっかくの大イベントなのに1度しか行われず、17万ドルしか手にできないという散々な結果に終わってしまった。

囲碁担当B「囲碁界とすれば最初の対決で切られ役になってしまったのは残念ですね。何度か勝てばもっと楽しめたのに」

会長

「逆にいうとグーグルの先見力は素晴らしかった。

AlphaGoの実力を隠して世界のトップ棋士との対戦を取り付け、1撃で仕留めた。

後から振り返ってみるとファン・フイ戦も李セドル戦も完勝だ

囲碁界は盤上では読みが深いのに、盤外での読みではグーグルに圧倒的に劣っていたんだ」

囲碁担当B「グーグル先生恐るべしですね」

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