スポンサードリンク

第64回NHK杯2回戦第14局-趙治勲九段vs結城聡九段

11月6日に第64回NHK杯の2回戦第14局が放送されました。

黒番は趙治勲九段(60歳)。

引用:http://www.nihonkiin.or.jp/player/htm/ki000004.htm

韓国出身。日本棋院東京本院所属。

言わずと知れた大棋士です。

2016年6月20日に60歳になったことで現役での「名誉名人」を名乗ることができるようになりました。

それにより、今まで「趙治勲25世本因坊」と呼ばれていたのが「趙治勲名誉名人」と呼ばれるようになりました。

1回戦では志田達哉七段に勝利しています。
第64回NHK杯1回戦第9局-趙治勲九段vs志田達哉七段



白番は結城聡九段(44歳)。

引用:http://kansaikiin.jp/kisi_prof/yukisatoshi.html

兵庫県出身。関西棋院所属。

攻撃的で力強い棋風が特徴です。

関西棋院を代表する棋士の一人であり、タイトル戦の挑戦手合や世界戦などで多く活躍しています。

天元と十段のタイトル経験があり、NHK杯では準優勝1回と優勝5回の成績を残しています。

対局の内容

■黒:趙治勲 ■白:結城聡
■結果:白半目勝ち

 

 


趙治勲九段も結城聡九段もNHK杯で多数の優勝経験があり、早碁も得意としている棋士同士の対局です。対局姿は、結城聡九段の坊主頭と趙治勲九段のモジャモジャ頭が対比的に映ります。

序盤早々、左上の定石から戦いが始まりました。

黒は黒27の押しに白28とハネられたときに黒29で様子を見ました。

白は気合いで白30ノビキリの反発です。

そこから難解な戦いが続き、白86で一段落。
黒がやり損ねた感があり、形勢は白優勢になりました。

普通に打っていたのでは難しいとみた黒は、黒87から動き出して自ら絡み攻めをされにいくような全部を頑張る打ち方で挑みます。

黒107まで上辺は活き形になり、戦いは右辺に移りました。
白は110・112から右辺を破り、黒は119のノビで中央の白一団を攻める姿勢を見せます。

黒はさらに頑張りをみせ、黒135・137から下辺の白も攻めていきます。

右上で黒147に手入れをして、黒は各所を目一杯に頑張った形です。

白は148から黒を攻めますが、黒179まで右辺から右下隅にかけての戦いでは黒が戦果をあげました。

白180と下辺にまわり微細な形勢です。

ヨセに入り白216からシメツケを狙ったときに黒223と反発して最後の戦いが始まりました。非常に大きなコウです。

コウ争いは右上隅と右下隅でフリカワリになりました。単にシメツケられていると負け確定だったようで、ここでも黒が頑張った形です。

その後も細かいヨセが続き321手で終局。趙治勲九段の頑張りも一歩及ばず、白番の結城聡九段の半目勝ちになりました。

【マメ知識】半目勝負のときは、碁盤上の奇数偶数の関係で最後のダメを詰めたほうが負けになります。本局でもダメ詰めで最後に打った趙治勲九段が悔しそうな反応をしていました。

勝利した結城聡九段は、次の対局で村川大介八段とあたります。

来週(11月13日)の放送は伊田篤史八段と河英一六段の対局です。

※※※トーナメント表※※※

Aブロック
nhk-a1-161108
nhk-a2-161017
Bブロック
nhk-b1-161011
nhk-b2-161025



参考:NHK杯公式サイト(http://cgi2.nhk.or.jp/goshogi/gotou/)

スポンサードリンク

コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ