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第65回NHK杯1回戦第9局-王立誠九段vs淡路修三九段
5月28日に第65回NHK杯1回戦第9局が放送されました。
黒番は王立誠九段(58歳)。
引用:http://www.nihonkiin.or.jp/player/htm/ki000065.htm
台湾出身。
日本棋院東京本院所属。
娘と息子もプロ棋士(王景怡二段、王景弘初段)。
全盛期の趙治勲九段の時代を終わらせた筆頭棋士。
棋風はサバキやシノギという印象ですが、華麗に勝つというよりは逆転など勝負強いというイメージです。
なお、そのときに出された本の中で「逆転というが元々その手はあったワケだから、そのまま負けるほうが逆転なのではないか」という禅問答を残してくれました。
また、呉清源九段が21世紀の碁を提唱していたときには王立誠九段が先頭をきって実践していました。
その他、タイトル戦で終局時のダメ詰めでアタリの石を取ったことで物議を醸したこともあります。
白番は淡路修三九段(67歳)。
引用:http://www.nihonkiin.or.jp/player/htm/ki000043.htm
東京都出身。
日本棋院東京本院所属。
棋風は戦闘的な力戦派。
ねじり合いの叩き合いのスタイルから「ロッキー」とも呼ばれている。
二つ名にも年代が出るものである。
七大タイトルは挑戦者には何度もなったが、タイトル獲得には至らず。
大竹英雄九段、林海峰九段、小林光一九段などの影に隠れてしまったが一流棋士の一人であることは間違いありません。
また、淡路塾での指導や多くの棋書を出版していることからアマチュアから根強い人気があります。
対局の内容
■黒:王立誠 ■白:淡路修三
■結果:黒中押し勝ち
黒5の大ゲイマジマリは右上のツケヒキの後に黒3の横にツケられるのを避けた意味があります。
白はツメを打ちにくいでしょという意味で白12のヒラキ。
対する黒は13のツケから白を凝らせにいきます。
白30までお互いに形を整えて、黒が31のカカリに先着しました。
白は32から黒を低位にしつつ形を決めます。
白44に対して黒は45から57までを利かして、44の左の出切りの価値を小さくしました。
続いて黒が右下にまわり局面をリードしていきます。
白60と大きくハサミ、黒は61・63と手堅く受けました。
白は左下で70・72を利かし、白76のカケにまわり上辺と下辺を絡めて攻めようという狙いです。
その後、白が猛攻を続けますが黒は141までドコも犠牲にすることなくサバいて中押し勝ちとなりました。
勝利した王立誠九段は、次の対局で井山裕太九段とあたります。
次の放送は6月4日、坂井秀至八段と志田達哉七段の対局です。
※※※トーナメント表※※※
Aブロック
Bブロック
参考:NHK杯公式サイト(http://cgi2.nhk.or.jp/goshogi/gotou/)
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