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【第42期碁聖戦】第1局、井山九段が先勝!
6月22日に第42期碁聖戦五番勝負が開幕しました。
タイトル保持者は井山裕太九段。
挑戦者は山下敬吾九段。
最近のタイトル戦は井山九段に若手が挑む構図ばかりだったので、新鮮な組み合わせです。
山下敬吾九段は何度もタイトルを手にしている一流棋士です。
若手のように舞台慣れしていないなどの不利がないので、お互いに厳しい戦いになりそうな挑戦手合です。
第42期碁聖戦:第1局
■黒:山下敬吾 ■白:井山裕太
■結果:白中押し勝ち
右上は最近流行の大ゲイマシマリ。
白8のスベリに黒9のハサミは珍しい手ですが、白10のトビで『カカリに一間高バサミして飛んだ形』に戻りました。
左下の両ガカリは白20までは良くある形です。
しかし黒が21・23と変化してきました。
さらに、黒27と白28を交換してからの手抜き。
足早に黒29にまわりました。
白は左下の厚みを活かすために、白30。
黒に楽をさせず、白が強い左辺で戦いを起こす作戦です。
黒31は軽くサバきたいときの常套手段ですが、白は32・34から戦いに引きずり込みます。
白64までは白の思惑通りでしょう。
今度は黒が65・67で左下の白に反撃を試みます。
激しい戦いになるかと思われましたが、黒75までフリカワリで一段落。
続いて白は76から上辺の黒にちょっかい出します。
右上隅への利き筋を狙いながら、隅の黒地を破り黒109までフリカワリ的な格好で落ち着きます。
井山九段が優勢という判断がされていましたが、簡単には土俵を割らないのが一流棋士が一流たる所以です。
そこからしばらくコウ含みの難しい戦いが続きます。
最後は中央の黒が取られてしまい投了となりました。
これで五番勝負は井山九段の先勝でスタートです。
今のところ井山九段から唯一タイトルを奪っているのが高尾紳路九段です。
山下敬吾九段は高尾九段と共に『平成四天王』と呼ばれていた時期もあります。
おじさんパワーで高尾九段に続けるか!?
注目の第2局は7月19日に広島県で行われます。
参考:日本棋院(http://www.nihonkiin.or.jp/match/gosei/042.html)
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