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64期王座戦五番勝負開幕!第1局は井山九段が接戦を制する。

10月17日に第64期王座戦の挑戦手合五番勝負が開幕しました。

タイトル保持者はもちろん井山裕太九段。

それに挑むのは若手のエースの1人、余正麒(よせいき)七段。
余七段は台湾出身で、台湾棋院で入段していたが来日して関西棋院で再入段した異色の経歴を持っています。

王座戦第1局・対局内容

■黒:余正麒 ■白:井山裕太
■結果:白1目半勝ち

 

 


序盤から余七段が積極的に工夫を見せていきました。

左下隅の定石は黒9のカケツギだけで手抜くのが最近の流行です。
対しての白10には、黒が手抜き難くする意味があります。

左上隅の定石では、余り見かけない変化になりました。
黒は若干の薄さを残していますが、白は実利、黒は勢力という構図です。

白は26から左下で黒が手抜いた弱点を突いていきます。
黒27は準備してあった手だったのか、再度先手をとって右上のシマリにまわりました。

黒71まで、模様と実利の戦いになりました。

白は右上隅から手をつけていきコウになり、右辺とフリカワリになりました。
黒117まで中央も止まり、黒が悪くないワカレです。

その後、白は下辺の黒の薄みを突きながら、左辺の白地化と中央の削減を狙います。

途中、黒のほうが優勢だったようですが、地力の差か井山九段が接戦をシッカリと制して勝利を手にしました。

第2局は11月7日に兵庫県で行われます。



PS:
名人戦と王座戦を見比べると、高尾九段と余七段の碁がまったく違うタイプなことが見えて面白いですね。



参考:日経新聞(http://www.nikkei.com/article/DGXLASFG17H6I_X11C16A0000000/)

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